1974ML生活の知恵

第11版 : 2002/7/1 ( 2003/4/2 修正 )


そもそも「メーリングリスト」って何?

 メーリングリスト ( 以下“ML”と略記 ) とは、メールで多人数との情報交換や論議 ( あるいは雑談 ) などを行うためのシステムです。
 仕組みとしては、ML宛にメールを送るとそれが他のML参加者に届くようになっています。メールマガジンに似ていますが、メールマガジンと違うのは読むだけでなく自ら発信もできることです。

 大勢とメールをやりとりする、と言っても参加者全員のメールアドレスを覚える必要はありません。メールを送るときは宛先にML専用のメールアドレスだけ書いておけば、あとはMLのシステムが自動で他の参加者に配ってくれます。
 他は普通のメールと変わらないので、専用のソフトが必要になることもありません。普段使っているメールソフトでそのままやりとりできます。

 参加方法などはMLによって異なり、また話題を特定しているMLもあります。これらは各MLの案内ページなどに載っていますので、参加する前に読んでおきましょう。

関連リンク

MLに関するFAQ
「月刊ML紹介」中のMLに関するQ&A集。初めてMLに参加する方はご一読を。
メーリングリスト入門
ML初心者必見の内容が簡潔にまとまっている。「ネットワーク管理者 ( の卵 ) 養成講座」中のコンテンツ。

どんなことを書けばいいの?

 MLに参加してみたけれど、どんなことを書いたらいいか分からない・・・そんなときはまず最初に自己紹介から始めてみましょう。  扱う話題が決められているMLであれば、その話題と自分との関わりについて書くとよいでしょう。
 特に話題が決まっていなければ、住んでいる地域や趣味、誕生日を書いておくと近所に住んでいる人や同じ誕生日の人が見つかるかも知れません。または趣味の話題で盛り上がることもあるでしょう。

 もっとも、いずれにせよ自分の人となりを伝えられれば十分なので、詳しい自宅の住所や電話番号など、こと細かな個人情報までは必要ありません。メールの署名にこれらの情報を含めている人をたまに見受けますが、悪意を持った人間にそれらを教えてしまう恐れがあるのでやめましょう。ネット上に限りませんが個人情報の公開には十分ご注意ください。

 自己紹介が済んだら、話題の中から自分が興味あるものを見つけて、それに返事を書くのがよいでしょう。特に話題を特定していないMLであれば、身近であった楽しい出来事について書いてみるのはどうでしょうか。

 いろいろ書きましたが、気張らずに会話と同じつもりになって書くと案外簡単だったりします。

メールソフトの設定を確かめよう ( Outlook Express )

 メールソフトにもいろいろありますが、ほとんどのPCに最初から入っているOutlook Expressを使っている人も多いかと思います。
 一方で、Outlook Expressはきちんと設定してやらないと他の人が読めないメールを送り出す、メールウィルスを撒き散らすなどの問題を起こすためインターネット上では「迷惑メールソフト」として嫌われています。

問題その1 : HTMLメール

 Outlook Expressを使う上でまず問題となるのが「HTMLメール」機能です。画像や文字飾りなど、HTMLの表現機能をメールで利用することができますが、相手もHTMLメールに対応したメールソフトを使っている必要があります。
 しかし、全ての人がHTMLメールに対応したメールソフトを使っているとは限りません。対応していないメールソフトでHTMLメールを読むと、文字化けで文章が読めなくなったり、文章がHTMLタグや記号に埋もれて非常に読みにくくなってしまう、と言った問題が起こります。

 ところがOutlook Expressは、最初の設定ではHTML形式でメールを送り出すようになっています。そこでMLに参加する前に、他の参加者に迷惑をかけないよう設定を変更する必要があります。

問題その2 : メールウィルス

 最近コンピュータウィルスの中で特に問題となっているのが“Nimda”や“Badtrans”などのメールで感染するタイプのウィルスです。一時期猛威を振るったので感染してしまった方も多いのではないでしょうか。
 これらのメールウィルスは、ほとんどがOutlook Expressの欠陥を悪用してコンピュータに侵入してきます。Outlook Expressは欠陥が多数あり、しかも利用者が多いためウィルスにとっては格好の標的となっています。

ではどうすれば?

 適切な対処をすれば、Outlook Expressを使っていても人に迷惑をかけることはなくなります。ここでは、その方法を以下の手順で説明して行きます。

Outlook Expressの設定を適切に変更する

 Outlook Expressの最初の設定において、必ず変更しなければならないのはメール送信形式とHTMLメールにおけるセキュリティゾーンの2つです。

 メール送信形式は、前述の通りHTML形式を使わないようにし、テキスト形式に変更する必要があります。
 なお送信形式をテキスト形式に変更しても、受信したHTMLメールはそのまま読むことができます。

 Outlook ExpressのHTMLメールではJavaScriptやFlashなど、Internet Explorerにある機能のほとんどを使用できますが、これらの機能とOutlook Expressの欠陥を組み合わせることによって、見ただけで感染するメールウィルスなどの悪質なプログラムを作ることができてしまいます。
 セキュリティゾーン設定では、これら危険な機能の使用を制限するかどうかを選択できます。
 ウェブページと違い、メールにおいてJavaScriptやActiveXコンポーネントはほとんど使われていないので、ウィルスの侵入口を一つふさぐためにもHTMLメールでは使用しないように設定しましょう。

 設定方法は別ページで説明していますので、そちらをお読みください。

Internet Explorerの最新バージョンと修正モジュールを入れる

 Outlook Expressには多くの欠陥がある、と前の項で書きましたが、見つかった欠陥については順次修正が行われ、Microsoftのウェブページから改良版がダウンロードできるようになっています。
 改良版には「修正プログラム」 ( 「修正モジュール」や「ホットフィックス」とも呼ばれます ) と「サービスパック」 ( “SP”と略すことがあります ) の2種類があります。

 修正プログラムは読んで字の通り欠陥を修正するためのソフトです。ソフトに修正が必要なほどの欠陥が見つかったときに発表されます。
 サービスパックは前述の修正プログラムをまとめてインストールしやすくしたものです。サービスパック番号はバージョン番号より細かいバージョンの区切りとしても使われ、バージョン番号の後ろに“SP1”などの表記をつけることで区別します。

 いずれの改良版もMicrosoftの“Windows Update”サイトからダウンロードできます。Outlook Expressのサービスパックは密接な関係のあるInternet Explorerとセットで配布されていますので、ダウンロードの際はご注意ください。
 改良版をインストールすることでメールウィルスの大半は防ぐことができますので、必ずインストールしておきましょう。

ワクチン ( アンチウィルス ) ソフトを入れる

 しかし、これだけではまだまだ十分な対策とは言えません。  Outlook Expressの欠陥には修正プログラムがまだ発表されていないものがあり、また未知の欠陥も多数残っていると予想されています。これらを悪用した新種のウィルスが作られ、蔓延することは十分にありえます。

 ウィルスへの備えを一層強固なものとするには、ワクチン ( アンチウィルス ) ソフトの導入を強くおすすめします。

関連リンク

Microsoft セキュリティスクエア
Microsoft製品のセキュリティ対策を分かりやすく解説している。

「メールに読めない文字が入っている」って言われたけど、何が読めないの?

 数多ある文字の中にはWindowsでしか読めない、あるいはMacでしか読めないOS固有文字というものが存在します。
 例えばWindowsではローマ数字 ( “II”や“IV”など ) や丸数字 ( “○”の中に数字が入ったもの ) など、Macではトランプのスート ( ハートやクローバーなど ) などがOS固有文字に相当します。

 以下はWindowsのみに存在する文字です。

Windows固有文字一覧

 一方、以下の文字はMacのみに存在します。
 ローマ数字や丸数字など、Windowsにもある文字がいくつか見られますが、文字コードが異なるためWindowsなど他のOSでは別の文字として表示されます。例えばWindowsにおける“II”の文字コードは、Macでは“(監)”に該当します。

Mac固有文字一覧

 また、Windowsのみに存在する漢字もあります。
 名前などに使われることがありますので注意が必要です。

windows固有漢字一覧

 OS固有文字をメールで使ってしまうと、相手が自分と違うOSを使っている場合は届いたメールが意味が分からない暗号のようになってしまいます。特に多くの人が参加するMLでは注意が必要です。
 必要であればローマ数字はアルファベットを組み合わせる ( “I”と“V”を組み合わせて“IV”など ) 、丸数字は括弧と数字を使って“(3)”のように表記する、など共通で使える文字で表わしましょう。

 また、いわゆる半角カタカナもインターネットメールでは使えません。自分のメールソフトでは正しく読めた、あるいは書けたとしても、全てのメールソフトがそうなっているわけではありません。

半角カナ文字一覧

半角カタカナの他に、以下の記号も半角文字を使用してはいけません。一見では区別しにくい文字もあるので注意が必要です。

「」 かぎかっこ
中黒
、。 句読点
゛゜ 濁音・半濁音
長音 ( ハイフン“−”との違いに注意 )

 表示フォントによっては全角半角の区別がしにくい場合がありますので、Windowsであれば“Terminal”か「MS ゴシック」、Macであれば「Osaka-等幅」か「等幅 ゴシック」をメールソフトの表示フォントに設定するのがよいでしょう。
 メールソフトによっては、文中に半角カタカナが含まれていると警告を発したり自動で全角文字に変換してくれる機能があります。できるだけそのような機能を持ったメールソフトを使うことをお薦めします。

 なお、ここではOS依存文字を画像で示しましたが、テキスト形式による一覧を別ページで用意しています。
 ただし本来インターネット上で使用するべきでない文字をページ中で使用していますので、Netscape Navigator、およびInternet Explorer以外のブラウザでは表示が乱れるなどの誤動作が起きる場合もありますのでご注意ください。

関連リンク

情報交換用漢字符号系 JIS X 0208
インターネットで使用できる文字の解説。OS固有文字の一覧もあり。

MLにおける質問のしかた

 MLにはいろいろな技能や知識を持っている人が参加しています。分からないことはML上で質問すれば、大抵知っている人から答えが返ってきます。
 しかし質問の仕方によっては、メールが目に止まらない、質問内容が理解できない、などの理由で知っている人がいても答えて貰えない場合があります。
 それらは答えやすい質問を書くことによって避けることができます。では「答えやすい質問」とはどのようなものでしょうか。

質問する前に自分で調べられることは調べておく

 MLは説明書やガイドブックではありません
 質問する前に、まず自分で調べられることは調べておきましょう。コンピュータに関することであればまず説明書やヘルプ、ソフトに添付されている文書ファイル、メーカーのウェブページなどを読みましょう。読まずにいきなり質問するのはもってのほかです。
 また、過去にML上で他の人が同じような質問をして、その答えがあるかどうかも過去のメールを読んで調べておきましょう。
 そして、インターネットにはいろいろな情報があふれています。もしかしたら質問しようとしていることについて書かれているウェブページがあるかも知れません。Yahoo!Googleなどのサーチエンジンを使って、そのようなウェブページがあるかどうか調べてみましょう。

メールの題名は質問内容に即したものにする

 慣れた人はメールをフル活用していることが多く、多い人は1日に数百通のメールに目を通しています。このような場合、メールを一通一通読んでいては時間がいくらあっても足りないので、メールの題名だけを見て読む・読まないを決めることがあります。
 この際、題名に「教えてください」とだけあるようなメールは読み飛ばされてしまう確率が高くなります。つまりせっかくの質問メールが答えを知っている人に読んでもらえなくなってしまうのです。
 ですから「Windowsでインターネットに接続できない」「渋谷近辺でケーキのおいしい店を教えて」など、質問の内容を簡潔にまとめたものを題名にすると詳しい人の目に止まる確率が高くなります。しかしあまり細かく書きすぎて題名が長くなってはいけません。長くて25文字程度にとどめておきましょう。

「 ( ソフト・OS名 ) で ( トラブルの内容 ) できない」
「 ( 知りたい事象 ) について教えて」

 の形式で書くとよいでしょう。

質問はできるだけ具体的に

 質問の詳しい内容は本文に書きますが、単に「インターネットできません」「渋谷のおいしい店教えて」など質問だけ書かれても、答えの手がかりがつかめないので答えようがありません。渋谷のおいしい店、と言ってもケーキ、イタリア料理、ラーメンといろいろあるでしょう。
 そこで質問には手がかりとなる条件や状況などを合わせて書き添えておくと、答える側も答えを書きやすくなります。
 例えば以下のように希望条件を書き添えるとよいでしょう。


 渋谷近辺にあるケーキのおいしい店を教えてください。
 渋谷から電車で2駅までなら離れていてもかまいません。
 予算は1人あたり1500円程度を考えています。

 また、コンピュータのトラブルに関する質問であれば、以下の事項をできるだけ詳しく書き添えてください。

 以下に例を挙げます。


 自宅でインターネットに接続できなくなりました。
 OSはWindows98で、コンピュータはカントイチ社のABNAI-NOTEを使っています。インターネットへはISDNで接続していて、TAはサナダムシ電気のSANADA-MUSHI128です。
 接続しようとすると、「ダイヤル状況」のウィンドウに「接続を確立できませんでした」と表示されます。
 TAの電源を一度切っても、コンピュータを再起動してもだめでした。変えたことは昨日TAに電話機をつないだことです。

 以上の点を踏まえて質問メールを書くと、答える側にとっても分かりやすくなるでしょう。
 なお、ML上で質問する際は、以下の点に留意してください。

必ず答えが返ってくるとは限らない

 MLの参加者にはあなたの質問に答える義務はないので、質問しても必ず答えが返ってくるとは限りません。返事を書くかどうかは参加者各人の都合次第です。
 あくまで好意によって成り立っているので、答えが返ってこないからと言って文句を言ったり再度質問を投稿したりしないようにしましょう。

答えをもらったら報告のメールを書く

 答えを貰ったらできるだけ返事を書きましょう。
 その際、答えやアドバイスに従った結果を書き添えると同様の質問をしようとしている他の参加者に役立ちます。


 昨日蟹股さんおすすめの“CHILE-AQTA”に行ってきました。
 ケーキだけでなく、紅茶もおいしかったです。
 質問に答えていただいた蟹股さん、ありがとうございました(^_^)

 靴擦さんに言われた通り、TAの配線を確かめてみました。
 そうしたら原因が分かりました。電話機のコードと回線のコードを間違えてつないでいたのです。
 正しくつなぎ直したら再び接続できるようになりました。ありがとうございます。

自分が答えられる質問メールには返事を書く

 そして質問するばかりでなく、自分が知っていることについて質問があった場合は答えてあげましょう。MLでのQ&Aはこのような善意によって成り立っています。

関連リンク

技術系メーリングリストで質問するときのパターン・ランゲージ
技術系メーリングリストで質問するときのコツなどがまとまっている。
コンピュータに関する質問をする前に読んでおきたい。結城浩氏のサイト中のコンテンツ。
真・技術系メーリングリストFAQ
技術系メーリングリストに参加するための心得など ( ただし少し毒入り ) 。
他のメーリングリストでも当てはまる事項が多いので、技術者以外の方もご一読を。

“IRC”って何のこと?

 “IRC”とは“Internet Relay Chat”の略で、WWWよりも前から使われているインターネット上のチャットシステムです。
 インターネット上でのチャットサービスには、ウェブ上で動くものから仮想世界上のキャラクタとなるものまでいろいろありますが、IRCは専用のソフトを使いテキスト主体で行います。そのためウェブ上のチャットなどより軽快です。

 IRCに必要なソフトは「IRCクライアント」と言い、いろいろなものが出ています。その中でもWindows・Mac用ではCHOCOAがポピュラーです。
 入手先、および設定方法については関連リンクをご覧ください。

 IRCには1974MLの参加者が集まっている場所があります。どなたでも入れますので ( MLに入っていなくても、1974年生まれでなくてもOK ) 、ぜひ遊びにいらしてください。
 チャンネル名は #1974:*.jp です ( すべて半角文字 ) 。

関連リンク : IRCクライアント

CHOCOA
フリーソフト : WindowsとMacでは一番ポピュラー?なIRCクライアント。
Ircle
シェアウェア : Mac用IRCクライアント。
IRcat
フリーソフト : Mac用IRCクライアント。メッセージとマニュアルが日本語。

関連リンク : 解説・設定方法など

IRC users in Japan Home Page
日本のIRC総本山?のようなページ。IRCサーバ一覧など。
IRC普及委員会
IRCについての解説やクライアントの紹介、関連リンク集など。

「オフ会」ってなんじゃらほい?

 「オフ会」「オフミ」とは「オフラインミーティング」を略した言葉で、呑み会などMLの参加者が実際に集まるイベントを指します。
 なぜ「オフラインミーティング」かと言えば、オンラインではない、つまりネット以外のところで集まることからこのように呼ばれています。

 MLに参加してしばらくすると、「この人はどんな顔をして、どんな声で喋るんだろう」などと参加者の人となりが気になることと思います。
 そんなときはぜひオフ会に参加してみてください。参加者各々の文章だけでは分からない面が見えてくることでしょう。そしてMLと次のオフ会がもっと楽しくなること請け合いです :-)


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